癌のことを調べていくうちに、幾つかのことが解った。
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(。。,,)
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だけど、それらで僕が得られたものは、
絶望と、無力な自分に対する怒りだけだった。
癌のことを調べ始めたきっかけは、本当にありきたりなものだった。
僕の友達が、癌になったのだ。
从/
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日本人なら二人に一人は生涯で癌になり、
そのうちの三割は死に至る。
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('A`)
('A`) ﾉﾉ ）
（ ） ('A`il) ゝ'
| | ﾉノ 乙
つまり、どれだけ危険な目に遭わないように生きても、
どれだけ健全に生きても、六人に一人は癌のせいで死んでしまうのだ。
そのことを、当の癌患者である友人に話した。
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癌であることを告知された時こそショックだったんだろうけど、病院の個室にいる今も、
普段と変わらず……それどころか、入院するようになってから終始笑顔でいる
彼の楽観的な様子にむかついていたのかもしれない。
だけど、話を聞いた彼は。
│そうかー、それならお前運が良いなー。お前は癌じゃねーんだろ？
│それならきっと、これから先も癌になることも、癌で死ぬことも無いって
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にこにこ笑顔で。偽ることも飾ることもせず、平然とそんなことを言ってのけた。
│良かった。癌になってるのが他の誰かじゃなくて俺で
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どこまでも楽観的で、多分、自分の大怪我よりも、誰かの指先一つの怪我を
気にするような馬鹿で。
だからこそ、僕は彼の見舞いに行くことが段々と少なくなり、
ついには行かなくなった。
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自分のことよりも人のことを気にする彼の性格に腹が立ち、
癌を完治させる術が無い現実に腹が立ち、無力な自分を殺したくなるから。
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｡ﾟ しし´（＿つ
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│神様、どうか、こんな質の悪い冗談は止めてくれ。
│あんたが本当にいるなら、あいつの病気を治してやってくれ
どれだけ本気で祈ったか。願ったか。
(_
∧∧ て
(；ﾟДﾟ)】)
/ ﾉ~~~~田 だけど、いるかどうかも判らない神様は
あっさりと僕の願いを無視し、
∧∧
(Дﾟ；,) 彼が入院してから一年が過ぎる前に。
Ｏ つ ≡=-
と_ ヽ〜≡=-
｀ヽ) ≡=-
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||＿_____ノ ⌒~ヽ,,_＿|| (дﾟ；,)
||ヽ〜〜ヽ──‐' 〜＜⌒~ヽ､ | ∪
||＼.＼ 。ﾟ と＿ノ ） | |〜
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彼は、覚めることのない眠りに就いた。
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|＼ ＼
|.: |￣￣|
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,,| ｀i────i/ | |〜
'';､ .| | ii~ し｀Ｊ
"''"'''""''"""'"
――今、僕は彼の墓前にいる。
命月や命日に関係なく、何かあると僕はここに来ている。
. | ――お前には間に合わなかったけど。
.＿＿ | もうじき、見つかりそうだよ。治す術
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'';､ .| | ii~ し｀Ｊ
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家族や兄弟のようにいつも一緒にいて、いつも笑っていたあいつ。
＼ ／
∧＿∧ ∧∧
（ ・∀・） (ﾟДﾟ,,)
（ ） .| と|
Ｙ 人 ０ |〜
（＿）ヽJ ｀`Ｊ
あいつを苦しめた病気を取り除く手段が、ようやく見つかり始めている。
願った未来が。夢見た未来が。すぐそこまで近付いている。
あいつは、癌になるのが他の誰かじゃなくて良かったと言っていた。
ならば。
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||ヽ〜〜ノ ⌒~ヽ 〜⊂ ヽ
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せめて僕は、僕らは、無くしてみせよう。
「他の誰か」が癌になる未来を。癌になっても、風邪を治すかのように
完治させられる未来を手に入れよう。
望み、手を伸ばせば、未来が近付く。
さあ、手を伸ばそう。望んだ未来に。
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|ｌヨ::| ＼￣ ＼ ｜|-､ ⊂⊂ ヽノ
l二二二二二二二l二二二二lOと_）
それは、あなたたちにできることだ。
退院ｵﾒﾃﾞﾄｰ ＿
ｒ'´,,+,,｀>
∧◎∧ Ｘ ノ ﾊﾍ Ｘ. ∧ ∧
（ ´∀｀） |ﾟﾉ ^∀^｡*(ﾟーﾟ*)
（ <V> ） §, つ *ﾟ*｡⊂ .|
/_,__ﾊ､_ゝ !|＿i＿_| |`' |〜
（＿,）＿） （＿）､__） Ｕ Ｕ
夢を夢で終わらせないために。
――まだ見ぬ誰かの笑顔の為に。
http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1138118266/
ID:z1iM+4D20さんの話を元に ID:FZAotfz/0さんがAAを作ってくれました。
お二人に感謝m(_ _)m